ドックベストセメントとは、極力神経を抜かないようにするための材料なんです。

深い虫歯を全部除去すると神経に到達してしまうことがよくあります。そうなると神経は抜きとるしか方法がなくなってしまいます。

虫歯を全部取るから神経を抜くことになるわけです。

その虫歯というのは虫歯菌に侵された歯のことを言います。

では、その歯が虫歯菌だらけの歯だとして、無菌化できたらどうでしょう？

実は、無菌化された歯は再度復活するんです。硬くなるんです。（1～2年かかりますけど）

それがドックベストセメントの能力なんです。

だから、ドックベストセメント治療の場合、虫歯はあえて取りきらないようにします。

神経に到達しないところで虫歯の除去を終わらせて、虫歯菌に感染した部分を無菌化していくんです。処置に麻酔が必要ないことも多いです！

　無菌化させる成分は銅です。銅の殺菌作用が虫歯菌を除去、無菌化していきます。

銅の毒性について世間では色々言われていますが、厚生省では昭和５６年に国立衛生試験所、国立公衆衛生院、東京大学医学部に調査を依頼して、その結果、昭和5９年8月に銅の毒性の根拠なし！との結果を発表しました。（そもそもとても少量な上に歯の中に封じ込めてしまいますので全く問題はありません）

　ヒント）銅はヘモグロビン（血液の主成分）が体内で作られるときに鉄の利用を助ける役割を持っています。つまり、銅なしでは正常な血液は作れないということです。

また、鉄があっても、銅が不足していて貧血になる場合これを銅欠乏性貧血といいます。銅は体内に蓄積しない重要なミネラルなんです。