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糖尿病と歯周病
糖尿病と歯(歯周病)との関係、キーワードは血管と炎症です
糖尿病の怖いのは、恐ろしい合併症を併発するからなんです。しかも、本人が気が付かないうちに進行するんです。
糖尿病の合併症とは、言い換えれば血管病です。
糖尿病の三大合併症として、①糖尿病神経障害 ②糖尿病網膜症 ③糖尿病腎症が挙げられるのですが、どれも細い血管の障害なのです。血糖値が常に高いと糖が血管をボロボロにしていき、その結果このような病気になってしまうんです。
歯や歯肉(歯茎)は極めて血管の豊富な組織で、そこに張り巡らされている神経網も膨大です。今はまだ明らかになっていませんが、糖尿病により歯や歯肉の内部の循環障害や、神経障害が起きている可能性があります。
その結果として、糖尿病患者では歯槽骨(歯を支える骨)の吸収、周りの組織の崩壊、唾液分泌障害などが重症化しているのかもしれません。(糖尿病患者は明らかに歯周病の程度が悪い事実があります。)
はっきりとわかっていることは、歯周病は糖尿病を悪化させるということです。
歯周病とは慢性炎症を引き起こす病気なのですが、その原因の菌達がある物質を出します(炎症性サイトカイン)それが、インシュリンの効きを鈍くさせる性質を持っていて、その結果、血糖値がなかなか下がらないなどということになるのです。
食事療法を試しても、インシュリン治療を受けても一向に血糖値が下がらなかった人が、歯周病治療を受けたことでビックリするくらい、あっさりと血糖値が下がったという例がたくさんあるんです。
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