岡村記念病院で周術期について
歯科医側からのお話をしてきました。

皆さんとても真剣でした。

岡村記念病院のスタッフを対象に周術期について歯科医の立場で、お話をさせていただく機会をいただいたので、私なりに普段の診療の内容を踏まえてお話をしてきました。

目の前には医学のプロたちがずらりと並んでいらっしゃって、かなり緊張しましたが、意外と楽しく話すことができました。

大きな手術を行う前に口のトラブル(虫歯や歯周病)を解決しておかないといけないって、皆さんご存じでしたか?

どんなに体の手術を完璧に行っても、口の中が汚いと菌が血管から侵入して、体のあちこちで悪さを働いてしまうんです。(菌血症)

循環器系の場合、感染性心内膜炎が特に有名です。

また、歯周病のケアをしっかり行うことで、退院までの期間が早まるという事実もあるんです。

しかし、問題点があります。手術日までに時間があまりないのです。(手術までの期間が1か月ありません。それに対して歯周病の治療には2~3か月かかります。)

限られた時間の中でどうすれば、術後の感染を防ぐことができるのか、各分野が協力し合ってチームで対応しなければいけません。

手術前後に患者さんの管理を行うのは主に現場の看護師さんたちです。本当にたくさんの仕事に追われています。そのうえ口腔内の衛生管理まで完璧になんて、とても無理です。そこはやはり我々歯科の仕事なんですね! 

対策としては、看護師さんの負担が増えないように、入院前に患者さんご自身にしっかり口腔清掃を身に着けてもらうことだと考えます。

しかし、正しい歯ブラシって簡単に身につくものではないのです。そこで、私は電動歯ブラシを提案しました。(注 電動歯ブラシなら何でもいいわけではありませんよ!)電動歯ブラシであれば技術の差を一気に無くすことが可能だからです。それに殺菌水(ポイックウォーター)を合わせれば鬼に金棒です。

入院する時に電動歯ブラシとポイックウォータを持ち込んでもらって、それで毎日口をきれいにしてもらうんです。看護師さんは確認だけで済むようになるので、あまり負担は増えないでしょうし、何よりとても口がきれいになるので、術後の感染をかなりの確率で防ぐことになると思います。

これに加えてご高齢の方の場合は、往診対応が必要になるかもしれません。(往診行きますよー!)

周術期医療に関わることは、とてもやりがいのある事なのですが、そこには乗り越えなければいけない壁があり、それは簡単なことではありません。しかし、現場で働くスタッフのモチベーションは高く、やる気に満ちています。こういう方々と仕事ができるって幸せだなーと思いました。

 

電動歯ブラシ
ポイックウォータ(殺菌水)

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